サイリスタ出力フォトカプラとはどんなものなのか簡単に解説

電気的に絶縁された二系統の回路間で信号を伝達するのに使われる部品の代表として、電磁リレーがあります。電磁石を利用して電機接点を開閉するので機構部品と呼ばれています。直流信号の開閉にも交流信号にも使える反面、機械的な動きと接点の摩耗を伴うため、故障率が高いのが難点です。構造上、半導体部品ほどには小型化できず、振動のある環境では誤動作が発生するリスクを伴います。これに対して、機械的動作を含まず小型軽量なのがフォトカプラ。主に直流信号の伝達、制御が得意な半導体部品です。機構部品である電磁リレーと比べた場合、力学的摩耗に由来する劣化がなく、寿命が長い優位性を持ちます。電磁リレーのコイルを一次側、接点を二次側とすれば、対応するフォトカプラの二次側には、使える状況が明確に異なるいくつかの種類が存在するのが特徴です。アナログ信号に使えるトランジスタ出力、ディジタル回路向きのTTLレベル出力の他に、サイリスタ出力フォトカプラが存在します。何れの種類も一次側の内部回路はLEDで、これと対になったフォトトランジスタが二次側をドライブするのが共通の動作原理です。

サイリスタとは何か、構造と動作原理

サイリスタを一言で説明すれば、オン・オフスイッチ付きのダイオードです。端子の数は通常3つあり、名前はダイオードに準じます。プラス側がアノード、マイナス側がカソードで、スイッチ役の端子名はゲートです。整流機能に重きを置いた場合の動作がダイオードと同じである一方、スイッチ機能を中心に考えた場合のサイリスタは明らかにバイポーラトランジスタの仲間に含まれます。この場合、サイリスタのゲートはトランジスタのベースに相当し、ゲートに電流を流せばスイッチがオン状態となる仕組みです。トランジスタとの違いは、一度オン状態にすればアノードとカソード間に電流が流れている限りオフにはならないこと。つまり、ゲートに流す電流はトリガーとして一瞬だけ流すという使い方ができる点です。オン状態にした後に電流が流れ続けるのはゲート電流に代わってアノードからの電流の一部がスイッチをオンする役目を果たすため。自己保持と呼ばれる現象です。つまりサイリスタ出力フォトカプラとは、一次側のLED点滅によって二次側のサイリスタを制御する、自己保持機能付きの絶縁スイッチと考えることができます。

応用例と使う際に注意すべきポイント

典型的な応用例は整流回路です。保安などの理由から、制御電源とは別系統で負荷回路を構成する必要がある場合、商用電源から負荷回路を駆動するための前段階として100Vの脈流を作るために使用されます。さほど電流が流れない制御回路には小型低ノイズの電源を用意して、大電流を必要とする負荷回路への給電はサイリスタ出力フォトカプラでオン・オフするという具合です。また、LED照明器具の調光回路にも使えます。オン時間の長さを変えて単位時間当たりの光の強さを制御する仕組みですが、こちらは自己保持電流を切るための回路が必要になります。また、直流から交流に変換するのに使うインバーターも根幹を支える方式はこれと同じです。サイリスタ出力フォトカプラはトランジスタ出力と異なり、二次側の耐圧が大きいのが一般的です。しかも、パッケージは汎用ロジック並みのサイズ。そのため、プリント基板への実装の際には、使用する電圧を良く考えて、パターン間や部品間の絶縁距離には十分気を配ることが特に重要です。

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